あまやどり文庫

読書記録のアウトプットを専用でする、あまもりの派生ブログ。

「一番わかりやすい きもののお手入れ&お直し」

着物の本を30冊読む 04/30

2017/06/01 世界文化社 1,760円(KindleUnlimitedでは読み放題対象※2022/09/20)

:著

 

<メモ>

わかりやすいと書いてあるけど「初心者向け」とは書いてない、と言う感じの本。自分で裄丈直しがしたくて購入した。

正直この本だけでお直しが出来るか……といわれると難しいが、この本とYouTubeがあれば出来そうな気がする。結局いろいろあたってみないとと言うことだ。

購入してみてからは、この本に載っている作り帯とか、帯がチラ見えする割烹着とか、そういうのを作りたいと思った。割烹着は型紙を起こさねばならぬのでやる気のハードルが上がってしまうけど。。。

ところで、この本の詳細を調べても著者にあたる部分がでてこなかったのだけど、どうやら「着物salon」の記事を一部使っていたりするらしい。

どうして「着物salon編集部」と書いていないのか、ちょっと謎ですが。

 

<学び>

海外のカーテンファブリックで帯を作るという発想はなかったので、新しい学びだった。夢が広がった。

ところでネットで探すと意外に通販サイトいっぱいあるのね。

カーテン屋さんは布だけでも売ってくれるのだろうか……?

fabrista.jp

www.bicklycurtain.com

というか、普通に新しいカーテンを仕立ててもらいたくなる。。。

それから、今更だけど割烹着を切れば日常でもそこそこ着物で過ごせるものだということ。

着物が日常着だった時代を考えれば当たり前なんだけど、いいなぁ。

でも着物は階段の上り下りがしんどいから、平屋の服だな本当に。。。

それから、アンティーク着物(not誂え)のリユース、リメイク、仕立て直し案(リノベーション)などが載っていたのが良かった。

 

特に良かったのは八掛色変えと染め替えがbefore→afterで載っていたところかな。

 

<思うことと考えること>

自分も買った着物の中で八掛の色が気に入らないと気付いたものがあるので、替えをお願いしてみようと思う。

この蝶々柄の無銘大島紬

内側はこんな感じ。

一応泥染っぽい焦茶の色合いなんだけど、赤の八掛が古臭い気がするので別の色に変えたい。

何色が合うんだろうか。プロに相談しなくてはなるまい。

 

「着合わせから手入れまで 着物イロハ事典」

着物の本を30冊読む 03/30

「着合わせから手入れまで 着物イロハ事典」

2012/12/19 成美堂出版 1,300円(外税)

着物屋くるり:著

 

<メモ>

フルカラーで着物の基本がわかる本。前回の「新きもの作り方全書」と出版された時代が違うだけあって、着合わせもモダンな感じ。

また、布地の解説も写真付きなので本当にわかりやすい。

他にも着物の格や季節ごとの着合わせが表になって一目でわかるようになっているのも良い。

他の本と行きつ戻りつできる良書だと思う。とにかく図・挿絵・写真付きなのがいい。

 

<学び>

今更なことではあるけれど、着物と帯の合わせ方について「大きい柄と小さい柄を合わせると見栄えがいい」というのが分かりやすく全パターン写真で載っていて良かった。

 

<思うことと考えること>

まず今更だけれど、この本を著しているのは「着物屋くるり」という着物屋さんである。

kururi.net

サイトを見てみればこの本に載っている組み合わせがどういうものかも大体わかると思う。無地に帯などでワンポイントを入れるスタイルが多い。普通に洋服と同じ感覚。

さて、お盆の時に遊んだ友人Mさんに聞いたのだけど、この本が出た2012年ごろはリサイクル・アンティーク着物ブームでいろんなリサイクル着物ショップが次々と立ち上がっていたころらしい。

ブームの火付けがなんなのかはよくわからないんだけれど、おそらく「KIMONO姫」という雑誌が発刊されたから?という説があるよう。

www.kimonobijin.jp

これも2020年の記事ではありますが。

着方としてはあんまり好みのタイプじゃないけど、雑誌として記事が気になるのでブクオフなどで探して買ってみようと思っている(着物の本にも限度があるからな多分)。

 

「新きもの作り方全書」

着物の本を30冊読む 02/30

「新きもの作り方全書」

1986/01/01 文化出版局 2,200円

大塚 末子:著

 

<メモ>

本を購入した順番としては、これが1冊目。

「全書」と銘打っているだけあって、基本の女性用長着(単衣、袷)から男性用や子供用、帯、羽織類、果てはワンピース着物(シングル巾とかダブル巾から作る)、ツーピース着物、作り帯まで一通り作り方が載っている。

着物以外については、型紙が付属しているわけではないけど型紙の引き方は載っているので、根性があれば本当にこれ1冊でなんでも仕立てられる。ただし小物類は載っていない。

将来的には自分で反物から作りたいと思っているのと、着物の形や組み立ての仕組みが知りたくて購入。今はこの本に載っている「防寒コート」とか作りたいなと思っている。

さらに着物の基礎知識としてカラー口絵や用語、布の材質や着物の種類etcまで載っているので、適当に本を買うよりも、自分で仕立てる意思の有無に関わらずただこの本を読み込むだけでかなりの知識が身につく。

 きもののすべてを網羅するには、何冊あっても足りないくらいですが、ここでは使いやすいことを考えて一冊にまとめましたので、あるいは不足する面もあるかとは思いますが、きものの常識から作り方、着つけまで、代表的なものはほとんと掲載したつもりです。座右の書として、末永く愛読していただければうれしく思います。

(はじめに より)

 

ただ、1986年出版というだけあって、掲載されている着物や帯の色合いや組み合わせは時代を如実に感じる。これはこれでとても素敵。

あと、割とガチでどうでもいいんだけど。

この本に載ってるモデルさんのうち、この人がうちのママンの若いころに激似なので見るたびにドキッとしてしまう(そして年代的にも合ってはいる)。いろんな意味で。

 

<学び>

基本的に裁縫テキストのようなものなので、個別に書くことはしない。

ので、この本に掲載されている作り方の一覧を参考程度に。

【大人物】

・女物長着 ひとえ/あわせ ・男物長着 ひとえ/あわせ

・女物ひとえ長じゅばん   ・男物ひとえ長じゅばん

・女物肌じゅばん      ・男物肌じゅばん

・ペチコート        ・男物半じゅばん

・女物羽織 ひとえ/あわせ ・男物羽織 あわせ/ひとえ

・留め袖          ・男袴

・女袴

【子供物】

・小裁ち長着 ひとえ/あわせ

・中裁ち長着(つまみおくみ裁ち) ひとえ/あわせ

・中裁ちひとえ長着(別おくみ前衿裁ち)

・小裁ち綿入れちゃんちゃんこ

・小裁ちあわせ袖なし被布

【赤ちゃん物】

・肌じゅばん

・産着

・胴着

・アンサンブル

【コート】

・あわせ半コート(道行き衿)

・雨ゴート(きもの衿)

・綿入れはんてん

【帯】

・細帯     ・腹あわせ帯

名古屋帯   ・袋帯

・丸帯     ・かがり帯

【新しい着物】

・ワンピースのきもの   ・ツーピースのきもの

・作り帯(おたいこ結び)    ・作り帯(末子結び)

・お末羽織        ・変わり茶羽織

・防寒コート(ハイネック)   ・ママコート

・もんぺ         ・じんべえ

 

あと、「柄のいろいろ」に載っていたこれら。

の風呂敷とか手ぬぐい欲しい。

*かまわぬ

*よきことぎく

この「よきことぎく」の菊は光琳菊ってことか。



<思うことと考えること>

帯地をリサイクルで買ったのがあるので、名古屋帯に仕立てられないかなぁと思っている。まだ思っているだけだけど。

和裁に必要な道具とかも載っているので、余裕が出てきたら揃えたいと思う。

でも今のところ洋裁の道具だけでなんとかなりそう。鯨尺だけ必要かな、と。

和裁の教本なので着物のかたちがどうなっているのかわかりやすい。

これで自分で裄のお直しが出来るようになるかなぁと考えていた(現実は厳しい)。

最近はYouTubeでお直しの仕方をアップしている人もいるので、それを参考に挑戦している。

時間がない。。。。

 

<次に読みたい本>

今のところ既に読んだ本をまずまとめているのだけど、Amazonを漂っていて見つけた本。

同じ大塚末子さんの本。Amazonのレビューをみると同様に教本系みたいだけど、こっちは「着物リメイクに役立つ」とのこと。

 

有職文様の図鑑があった。さすが平凡社。これは欲しい。

「オールカラー改訂版 格と季節がひと目でわかる きものの文様」

着物の本を30冊読む 01/30

「オールカラー改訂版 格と季節がひと目でわかる きものの文様」

2021/03/18 世界文化社 2,200円

藤井 健三:著

 

<メモ>

着物を集め始めて2冊目に買った本。全ページフルカラーでとてもいい。

季節ごとではなく文様の種類ごとにページ分けがされている。季節からの逆引きIndexがあったら嬉しいなと少し思う。

項目ごとに【季節】【正倉院文様/有職文様/名物裂文様】などのマークが付いていてわかりやすい。ただ、項目が細分化する場合には大項目にしかついていないので、色丸だけでも全部つけてほしかったなと思う。

 

<学び>

特に自分でもよく知らなかったことと、知って感動したことのメモ。

 

正倉院文様とは

正倉院に収められた、奈良時代ごろに西アジアササン朝ペルシャ)~中国(隋・唐)からの染織品「正倉院裂」の文様。または正倉院に収められた宝物を文様化したもの。

さらには法隆寺裂などもまとめて「正倉院裂」と呼ぶこともある。

例:華文柄、狩猟文様、樹下動物文様、蜀江柄

 

有職文様とは

有職」とはもともと平安時代に「有識」の文字が当てられ、宮廷内の儀式や年中行事、公事の礼法に関する知識に通じていること(=博識で教養豊かなこと)を指した。

有職」の文字が用いられるようになったのは鎌倉時代以降といわれ、有職文様は平安時代からの公家階級の装束、調度品、牛車などの装飾に用いられた伝統的な文様のこと。多くは隋や唐から伝えられた文様を日本人好みにアレンジしたもの。

例:浮線綾文、菱文、窠文(窠=水鳥の巣)、小葵文、立涌文

※デザインとしてだけでなく、社会的階級などを示す符号としても用いられた。これについてもっと知りたい。

 

③名物裂文様とは

お茶席などで、茶器の仕覆や掛軸の表装、袱紗などに用いられる裂地のことを名物裂と呼び、これらは鎌倉時代から江戸時代初期に中国経由で輸入されたインドの更紗や東南アジア諸国の染織品の影響を強く受けている。

手法として金襴、銀欄、緞子、間道、錦、風通、紹巴などがあり、さらに固有の名称がつけられているものが多い。

文様は茶道の世界だけでなく気軽なお洒落着の柄としても生かされている。

例:吉野間道、有栖川錦、伊予簾、二人静金襴

 

<思うことと考えること>

この帯は菱形部分がちょっと有職文様っぽい。紗綾形は別に有職ではないらしい。

それっぽいのにな。

唐草風の模様と魚・鳥・蝸牛が組み合わさった文様。とてもお気に入り。

ちょっとこれも昔の宝物っぽい柄じゃないか?

建物柄が好きなのでつい手に取ってしまう(特に和風以外のやつ)。

すごく現代っぽいけどそれもまたよし。

 

この本には実際の帯や着物の写真やモデルさんの着姿が載っているけど、素敵なものが多くてそのものが欲しくなってしまうなぁ。

でもショップを見てるといろいろ欲しくなってしまうのが、この本を読んで文様について知ってからは「自分の理想の姿」をより明確にすることが出来て、あれもこれも、というぼんやりした状態から一歩前進できた。

知識を得ることは大切だ。

 

<次に読みたい本>

この本のカバーに載ってた本が気になっている。

別に検定取る気はないけども。……いや、どうかな。その内気が変わるかも。

基本のき、的な本っぽいけど一見の価値はありそう。

 

【着物の本を30冊読む】マラソン

<やること>

○テーマを決めて、関連の本を30冊くらい読む

○読んだ感想や学びを備忘録的に書いておく

○絵が載せられるようになったら、絵も載せる

○出来たら朝活で更新する※

 

以前ネットの海で見かけた「○○の本を○冊読む」という人の試みがいいなぁと思っていたので、自分もやろうかなと最近思った。

その人は生活に密着したテーマが多かったけど、自分は地に足ついてないふわふわ野郎なのでテーマはあまり生活系じゃない。

 

でも最初のテーマは【着物】にした。

いろいろ読むのが楽しいのと、直近で買った本が着物の本だったから。